笑農和の直撃インタビュー

「IoTによる水管理」導入が広がる静岡県に直撃!どのように「農業のスマート化」を推進しているの?

2017年〜2019年「IoTの活用で水田水管理のコスト50%削減を目指す実証実験」プロジェクトに参画した静岡県。
この実証研究により、コストや労力の大幅削減という結果を得て、良製品やシステムが誕生しました。その結果をもとに、県内の「スマート農業化」「水管理システム」の普及を推進し、着実な成果を積み重ねています。これら推進プロジェクトを担当している静岡県経済産業部農地局の生熊進吾氏に、導入の経緯や推進におけるアドバイスなど、わかりやすく解説いただきました。
(聞き手:株式会社 笑農和(えのわ) 代表取締役 下村豪徳)

●質問1

「水管理の軽減」プロジェクト参入のきっかけは?

稲作の労働負担の25%を占める「水管理」の省力化を目指したかった。

水稲栽培で「水管理」作業量の割合は約25%、単純に約1/4の労力を水管理に使っていると言われています。年々、農業従事者人口は減少する一方で、1農家あたりの農地面積は急増、経営規模も拡大傾向です。つまり、人はいないのに労力だけが増えている危機的状態ですよね。静岡県としても、一番負担の大きい「水管理」への課題はずっと持っており、省力化を目指したいと考えていました。
課題解決を模索する中、県独自で進めるより、有識者の方々と課題解決に取り組む方がさまざまな効果が期待でき、メリットも大きいだろうと判断。共同研究グループ「水田水管理ICT活用コンソーシアム」の実証実験に参画させてもらいました。

●質問2

実証研究後から導入・普及への経緯はどのように?

実証検証は「コスト7割減・定価半額」という結果。課題解決には導入が最善と判断。

「水管理システム」の普及には、やはりコストの問題は外せません。実証実験では、「水管理コスト5割削減」「使いやすい低価格のシステム開発」を目標に掲げました。機能を落とさず、いかにコストを抑えられるかが大きな鍵でした。
3年間の実証実験の結果、コストは約7割削減、定価も約半分まで抑えたシステム開発が実現しました。せっかく良い実験結果がでたのだから、そのまま県でもこの「水管理システム」の普及を推進すべきだと考え、取り組みをスタートしました。

●質問3

普及に向けた課題や難題は何ですか?

水管理システムの仕組みを知ってもらうこと、地域の理解を得て進めること。

「スマート農業」や「水管理システム」等、言葉は知っているけど具体的にはよく知らない、どんなモノなのか想像できない、という農家さんがほとんどでした。ですから、仕組みや内容を知ってもらうことから始めましたが、これが想像以上に大変でした。
また、農業用水は個人のものではなく地域の財産ですので、その地域の農家さんや改良区・水利組合などの理解を得ながら進めていくことも必要です。水管理システムの周知とレクチャー、地域全体の理解を得ながら推進すること、この2つが難題ではないかと思います。

●質問4

農家さんへのアプローチ方法はどのように?

メリットだけでなく、不安やデメリットを払拭しながら丁寧に説明。

まずは地域や土地改良区ごとの大規模経営体や導入希望農家へ、丁寧なアプローチを徹底しました。地域の課題を説明して把握してもらい、導入することのメリットを理解してもらう。
その上で、農家の方々それぞれの不安やデメリットをひとつひとつ取り除きながら、真摯に対応していく、という進め方をしています。

●質問5

農家さんの賛同を得た理由を分析すると?

しっかり説明して理解を得ることで、賛同へ繋がっていった。

私たちも、「水管理システム」を最初に知った時は「こんなすごいシステムがあるのか!」と驚きました。ですから、農家さんにも丁寧に説明をすることで、理解を深めてもらえるよう努めました。地道な行動でしたが、皆さん「そうだったのか」「初めて知ったよ」と興味を持ってくださり、だんだん浸透していったように感じています。
また、前述の実証研究後も、引き続き静岡県独自で導入効果の検証等を継続しており、データを蓄積中です。身近なデータを提示できることで信頼度があがり、良い効果につながっているのだと思います。

●質問6

開始時と現在での変化、今後の目標は?

農家の意識も前向きに。安価で良いシステムの普及をバックアップしたい。

初めは興味を持ってくださる方も少なく、機能やメリットもうまく伝わりませんでした。しかし、お試し利用の農家さんの口コミが広がり、導入効果の説明やPR活動の成果も出てきて、少しずつ「話を聞きたい」「検討したい」という声が多くなってきました。
近年は「省力化しないと(農業を)続けていくことが困難になってきた」という切実な意見も増え、農家さんの意識も変わってきたように感じます。これまで整備してきた地域をお手本に、基盤整備事業などの補助金制度等をうまく活用しながら、「農業スマート化」「水管理の省力化」普及活動を広げて、農家さんの負担を少しでも軽減できたらと考えています。

  • 水田水管理ICT活用コンソーシアムが実証実験で開発・実装した水管理システムの概要図

    静岡県の磐田市と袋井市にある5つの農業経営体が持つ約75ヘクタールの圃場に、水田センサー300台、自動給水弁100台を設置
    図引用元:IIJ 水田水管理ICT活用コンソーシアム 成果報告

  • 実証実験の成果「水管理時間の比較」グラフ

    自動給水弁を37カ所に設置した某社では、水を管理するために巡回する移動距離が、従来の12.8キロメートルが6.6キロメートルにまで削減。(6〜7月)水管理に費やした時間も、システム導入前と比較して約7割削減できた。約8割まで削減の参加企業も。

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